ある冬の日、スノースクートに魅せられた作者は、スノースクートを買う気満々で友人のキットに電話を掛ける。 「これからスノースクート見に行こうと思うんだけど、一緒に行かない?」 「ああ、いいよ」 そして、ヴィクトリア−ヴィエント御茶ノ水店へ向かった。(05/01/10現在では本店に統合され、スノースクートは売ってないみたいです) フロアに入るとドドーンとスノースクートが展示されていた。ボロッちいレンタルしか見ていなかったのでやっぱり新品はきれいだと思った。 「10万円ぐらいの廉価版もあるんだね」とキットは言った。 しかし、色が気に入らなかったことやアルミで軽くカッコいいStyleの方が断然いいと思っていたので、廉価版を購入する気はさらさらなかったのだが、まあせっかくきたので色々と見て回ることにした。 するとカップルが来て、なんか遠くで 「スノースクート?1万○千円かぁ」とヤローが言った。 「ケタが違うよ」と女にたしなめられ、ちょっと気まずそうだった。俺はプッと笑ってしまった。 さあて、笑かしてもらったところで買うかな?とレジへ行った。 そして購入し、ニヤニヤと至福の喜びをかみしめているとき 「その色違い、ください」とキット。 「な、なにーーー」(心の声) 自慢する気満々だった俺の心が、一気にさめてしまったのは言うまでもない。 そして、会計のところをチラッと見ると、懐からおもむろにゴールドカードを取り出し 「一括で」 「はぁ、ゴールドですか?ゴールドセイントには、かないませんね」(意味の分からない心の声) 俺は悲しみに打ちひしがれてはいたが、心の奥底ではキットが一緒にスノースクートを購入することを期待していたのかもしれない。 こうして、狭山スクーターキッズの活動が始まる。 |